売れる美容師は何を考え、どう行動しているのか②

『売れる』美容師になろう!

ってことは前回の①の「時間」だけではないのですよ。

もっともっとあるわけです。

下手したら⑮ぐらいのシリーズ化、そしてそのまま1冊の本ができてしまうかも。



誤解されたくないのですが、

私はある程度のレベルで「売れる」としているので、

売上額とか給料など具体的な数字は示していません。

個人的にはアシスタント無しで100万できれば素晴らしいと思ってます。

業態によって変わりますもんね。

マンツーマンの接客の人もいれば、3人ぐらいアシスタントをつけて掛け持つスタイリストもいるわけなので。

同じ売上なら売れてるのは前者ってことになりますからね。

 

なので感覚としては、

「1日が指名客だけでいっぱいになる」といった感じではないかと思います。

価格帯はサロンによって違いますが、やはり単価に関しては高めであってほしいですよね。

 

しかし、自己評価の時点で、

①どんなに売れていても「まだ自分は売れていない」と思う人もいます。
②そんなに売れていなくても「これぐらいでいい」と思う人もいます。
③売れたいのに「どうして売れないんだろう」と思う人もいます。

 

②の人はそもそもこのようなブログや動画サイトの教育コンテンツなんて見ていないと思いますが、

③の人がやってしまいがちな事があります。

 

それは、「技術」を磨こうとばかりすることです。

良いことですよね。技術を磨くことは。

 

じゃあ何がダメってんだい?となるのですが、

ダメではなくて、

磨くのは「腕」ではなくて「頭」なのでは?と思うのです。

 

美容師さんは技術で一生食っていけるのは事実なのですが、

それって、

「外国で仕事するのに最低限英語をしゃべれるようになった」ってだけのことです。

 

皆さんは何人かの日本人が話す流暢な英語を聞いて、それぞれの英語の発音の上手さとか違いって理解できますか?

私はできません。

みんな上手に聞こえます。

Photo by Mimi Thian on Unsplash

でもこれを外国人が聞くと、「ちょっと舌の使い方が・・・」「イントネーションが・・・」

「テキサス訛りかな~」とかの判断がつくわけです。

 

つまり、相当下手なカットや技術ではない限り、お客様は「そこまで違いが判らない」場合が結構多いのです。

左右長さが違うとか、前髪きりすぎ、パーマかかりすぎなど、お客様がカタチで「下手」と判断できることはそのぐらいです。

つまり日本人。

明らかにたどたどしい、棒読みなど、下手な英語であればわかるわけです。

 

そして技術を判断できるのは他でもない「美容師」だったりするわけです。

バランス、質感、毛量、フォルム・・・

そこは英語の上手い外国人が、英語を話せる日本人を評価するぐらいな領域なわけです。

 

でも真面目な人は、

もっともっと上手くなりたいといって、技術ばかりを追いかけるのです。

 

追いかけていいのですが、

それと同時に追いかけなければいけないのが、「顧客心理」です。

 

お客様が求めてるものは「技術」だと思いこんでしまっている美容師が結構多いのです。

 

技術さえ上手ければ指名は増える。

技術さえ上手ければ認めてもらえる。

 

そこに焦点を合わせようとして、上手な美容師さんから「技術」ばかりを教えてもらおうとするわけです。

そして有名な美容師さん、カリスマ性のある美容師さんの「上っ面」だけを真似してしまう。

真似するところを間違ったりもするわけです。

 

例えばです。※失礼があったらごめんなさい・・・。

美容師A

  • 髪の毛がボサボサのロン毛でクタクタの帽子をかぶり、
  • 無精ひげでヨレヨレのTシャツには直訳したら笑っちゃうような英語のメッセージがプリントしてあり、パンツは半ズボンでスネ毛ボーボーのビーチサンダルでタバコ臭くて、
  • カウンセリングはまともにヒヤリングせず、アシスタントには命令口調で施術中も謎の世間話で自分のことばかり話してまともな敬語も使えず言われたことをただやるだけで最終的にはまあまあいい感じで仕上がりました。

美容師B

  • 髪の毛がサラサラのロン毛でおしゃれな帽子をかぶり、
  • ツルっとした肌で清潔なTシャツにセットアップをさりげなくカジュアルに合わせ、
  • スポーツミックスでスニーカーをさりげなく履きこなし品の良い香りがし、
  • カウンセリングもしっかり行いイメージ共有もしっかりできた状態で、仕事中はアシスタントにも敬語で必要最低限の会話とお客様の情報をさりげなく引き出すヒヤリングで終始言葉遣いも丁寧で今後の提案などもしつつ最終的にはまあまあいい感じで仕上がりました。

 

さて、同じ「ロン毛の男性美容師」です。

Photo by emre keshavarz from Pexels

どちらの美容師さんに担当して欲しいでしょうか?(写真かっこよすぎるな)

どちらも「まあまあいい感じ」で仕上がっております!

 

そしてこの2名の美容師。

 

なんとどちらも同じ「売れっ子美容師」から学んでいるのです!

 

つまりAさんは売れっ子から「技術」だけを教えてもらい、

Bさんは「顧客心理」を教えてもらったわけですね。

主に女性のお客様に限定させていただきますが、※もちろん男性もですが・・・

100名中、何名のお客様が「私はボサボサ頭で髭生やした人じゃないと無理」というでしょうか。
100名中、何名のお客様が「私、タバコ臭い人にできれば担当して欲しい」と言うでしょうか。

言葉遣い、距離感、提案力・・・、どちらが心地よくサロンで過ごせそうですかね?

 

技術が同じと思われたとき、結果として重要になるのは「確率論」ということです。

 

そして極論、男女ともに「圧倒的優しさ・圧倒的笑顔」があれば確率は下がりません。

 

今一度、自身を客観視して欲しいのです。

見た目の清潔感・話し方・距離感・口臭体臭・次回提案・・・

結果として顧客心理を無視していると指名してもらえる「確率」は下がるものなのです。

 

もちろんAさんのようにボサボサクタクタでも超人的に売れてる美容師もいます。

なにかしら魅力があるからです。

しかしそれこそ全国の美容師の数%ぐらいだと思いますし、そういう人も最初からそうだったわけではないはずなのです。

 

いきなり200キロのバーベルを持ち上げられたわけではなく、少しづつコツコツ積み上げて最終的に持ち上げ続けられるようになったのです。

顧客の信頼が積みあがったからこそ、ボサボサクタクタが通用するわけです。

最初から持ち上げてる姿だけみて、すぐそこにジャンプアップしようと思っても足腰鍛えてないからつぶれてしまうわけです。

「真似するべきところ」を間違えてはいけない。

イチローそっくりのニッチローが同じように偉業を達成できると思いますか?

【38】激似すぎて… ”あの選手”が来た始球式!?

根性論とモノマネだけでは売上は伸びません。※ニッチローさんは別のジャンルでは成功してますけど!

1対1の接客業に、一発逆転なんてないのです。名言

 

「時間」の意識で確率は上がり、

「顧客心理」の理解で確率が上がる。

 

さて、次は何で確率上げていきましょうかね?





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