さて、
ERG理論↓
STP分析↓
この次にやるべきことが、『差別化』となるわけですが、
単純に差別化と聞くと、「区別する」「他と違うことをする」と思いがち。
日本語的には間違っていないのですが、ここではちょっと意味合いが違ってきます。
そもそもこれだけ美容室が多いのわけなので、美容室というカテゴリの中で全く違うことをすると、そもそも他業界への参入になってしまいそこでの競合も多かったりするので。
違いを全面に出したところで「勝たないと意味がない」ですからね。
ですのでここで言う差別化の本質は「競合よりも高い価値を提供する」ということです。
つまり「提供する価値の、競合との差」が差別化ということになります。
そしてこの差別化には「3つの軸」が存在するわけです。
それが、
となります。
説明しましょう、
手軽軸・・・「手軽に済ませたいというベネフィット」
安い・早い・近い・便利
商品軸・・・「とにかく良いものが欲しいというベネフィット」
ゴージャス・高級感・高品質
密着軸・・・「しっかりと個別に対応して欲しいというベネフィット」
自分を知ってくれていて特別感がある・優良顧客として手厚く接してくれる
と言った感じです。
さて、気が付きましたか?
そう、この3つをすべて行うのは不可能なわけですね。
そもそも手軽軸と商品軸は対極に近いので。
大事なのは、「この3つの軸の中で、どれなら勝てるのか?」をまず決めること。
美容室もこの3つをすべて中途半端にやっているサロンも結構あるような気がします。
しかし、勘違いしてはいけないことが。
どれか一つ勝てる軸を決めて徹底したとしても、他の軸が「てんでダメ」「あまりに低レベル」だとマイナスの方が大きくなります。
せめて他の軸も「平均以上」になってなければいけない、ということ。
例「手軽で早くて安かったけど、めちゃくちゃマズくて店員も態度が悪い」
「丁寧に施術してくれてるんだろうけど、時間かかりすぎだしスタッフ無愛想」
と言った感じですね。
ここで前回の「ターゲット」と「差別化」を連動させます。
忙しいサラリーマン男性をターゲットにするのであれば、「手軽軸」
時間とお金に余裕があり、美意識が高い男性をターゲットにするのであれば「密着軸」
と言った感じですね。
そしてその前に大事なことを忘れてはいけません。
ターゲットと差別化ができていても、そこに対して「価値を提供」できないと意味がありません。
そりゃそーだ。
つまり、練習したり学んだりすることは「高いレベルの価値の提供」に向けてやらなければ意味がないということです。
それが、自社や自分の「強み」となるわけです。
自社が何を強化すべきなのかが見えてきますよね。
今しているトレーニングが、どんな価値を生み、どんな人に響くのか。
それを想像して日々のトレーニングをするだけでも「何のために毎日練習するのか」をわかったうえで時間を使えるので、「やらされてる感」は無くなるはず。
自社の強みや自身の強みをわかっていることって、結構大事なわけですね。
つまりコミュニケーションが苦手でも、とにかく安い価格で何人もカットして売上を上げるのも正解。
一人のお客様を高い技術とサービスで高単価で1日2~3名だけ担当するのも正解なのです。
約100万の売上を、どっちで達成したいのか。
逆を言えば、「中途半端」にならないようにする。
これを意識するだけでも「高い価値」を生み出すきっかけになると思うわけです。
わかりやすいですね。やったー!
さて、次はもっともっと掘り下げていきましょう。
次回④『4P戦略編』へ続く!