どの世界も、結局「バイプレイヤー」の存在で決まるんだよね。

『売れる』美容師になろう!

スポーツ、エンタメ、そして企業もそうかもしれませんが、

最前線で「顔」となって活躍している人はやはりたくさんの人に憧れられますね。

 

エースで4番、エースストライカー・・・。

アイドルグループのセンター、ボーカリスト、映画やドラマの主役・・・。

 

もちろんその実力と収入も比例しているでしょう。

 

美容師で言えばまさに売れっ子トップスタイリストはサロンの「顔」

そして後輩から憧れられる存在。性格が壊滅的に悪くなければね・・・。

 

数字として結果が出てるから評価しやすいし、注目度ももちろん高い。

影響力もあるし、努力もしているだろう。

 

組織やチーム全体がそんな「顔」でいっぱいになれば、絶対に勝利に導くことができる。

 

とは限らない。

 

皆さんは、「川相昌弘」という野球選手を知っているでしょうか?

そう、バントの世界記録&ギネスにも認定された「バントのプロフェッショナル」である。

彼の才能を見出したのは藤田元監督ですが、堅実な守備を重視する監督で確実に点数を入れて守るスタイル。

斎藤雅樹・桑田真澄・槙原寛己を3本柱とする堅実な投手王国に育て、わずかな点差を守り切って優勝に導いたわけですが、そこで必要になったのが確実にバントを決める川相選手。

 

どんな球でも見事にバントを決めるので確実にランナーを進めるし、エンドランなどの戦略も機能しやすくなるため、投手は「バントされないように難しいコースに投げる」「バントさせて前進守備で素早くゴロを処理する」といった選択に迫られるわけです。

 

するとどうでしょう。

難しいコースはストライクゾーンから外れフォアボール。

バントさせようとして甘く入ったボールをバスター(バントの構えからヒッティングに切り替える)でヒットエンドラン。

攻撃の可能性が広がるわけです。

 

藤田巨人は、1989年・1990年にリーグ優勝し、2連覇を果たします。

川相は、1990年に犠打のシーズン記録を塗り替えると、1991年には自らの記録を塗り替えてシーズン66犠打を残し、犠打でレギュラーを不動のものとし、2番打者としてシーズン最多犠打7回という活躍を見せたわけです。

 

しかし、フリーエージェント制度(FA制)によりなんと長嶋茂雄率いる巨人軍は、

落合博満、石井浩郎、広澤克実、清原和博、江藤智、ペタジーニといった各チームの4番をそろえ、高橋由伸、清水隆行、仁志敏久、二岡智宏といった長打が魅力の大型新人も続々と獲得したわけです。

 

今までの藤田監督の守備重視から圧倒的な攻撃野球になり、川相の存在意義が薄れていくかと思われましたが、

ついに通算犠打512個目を決めてついに世界新記録を樹立するのです。

 

つまり強いチームには、

たとえ脚光を浴びにくくとも、たとえ地味な仕事でも、ミスなく確実に仕事をこなす「スーパー脇役」がいることがものすごく重要ってことです。

 

皆さんはJFKって知ってますか?

 

そう、阪神タイガースのJ=ジェフ・ウィリアムズ、F=藤川球児、K=久保田智之の頭文字を取って「JFK」

別名「勝利の方程式」

JFKの3人が揃って登板した場合の勝率は8割越え。

彼らのような先発投手と抑え投手の間を確実にリードを守りながら登板する投手を「セットアッパー」というのですが、

まだ試合がどちらに転ぶかわからないという場面で、良い形で抑え投手にバトンタッチできるように投球しなければなりません。

そのため、決め球を持っている、コントロールが良い、そしてなんといってもプレッシャーに強い精神力が必要とされるポジションなのです。

 

なぜなら、セットアッパーが任される7回〜8回の試合終盤で、失点し逆転されれば味方の攻撃も少なく敗戦が一気に濃厚になります。

 

僅差での試合になってくると、相手ベンチも代打や代走を起用し逆転すべくベンチ総動員でプレッシャーをかけてきます。

 

いかにセットアッパーが重要な役割を担っているかがわかりましたでしょうか?

 

映画や舞台もそうです。

主役級の俳優ばかり集めても、脚本・演出が悪ければヒットしないだろうし何よりギャラが高くなる。

高いギャラで興行収入が低ければ「失敗」なわけです。

となると主役級とはいえ、脇役になる必要も出てくるわけです。

 

しかし、主役ではないのに、どこか「味」や「雰囲気」を醸し出す役者っていますよね。

 

それが「バイプレイヤー」

 

簡単に言うと「脇役」です。

 

故・大杉漣さん、松重豊さん、光石研さん・・・、もっといますけど。

遠藤憲一さんもそうかな。

 

ストーリーをグッと引き立ててくれますよね。

 

では美容室における「名バイプレイヤー」って?

 

私はズバリ、「現場スタイリスト以外」だと思います。

いや、「アシスタント」も脇役ではなく「主役」です。

 

スタイリストと同じ空間でお客様に携わる以上プロであり主役。

カットだろうがシャンプーだろうがそれは「プロの仕事」。

 

お客様に対する仕事は全て1軍のプロ集団でなくてはいけない。

 

となると、お客様に直接携わらない「サロンワーク以外」のことが「バイプレイヤー」ということのなるのではないかと。

そう、経営・経理・求人・在庫管理・掃除・教育といったところでしょうか。

 

この「裏方」が強くなければ、強いサロンにはならない。

この「裏方」という、スタッフからしてみれば無関係と思えることをどれだけ正確に、ミスなく、

そしてこの「裏方」の大切さをわかっているスタッフが多ければ多いほど、

サロンは強くなります。

 

逆に、これらのことを「軽視」している、もしくは「無関心」といった感覚が強いスタッフが多ければ多いほど、チームとしては「弱小化」します。

 

結果としてお客様が減り、売上が減退し、企業の成長は止まる。

こわっ!うちも気をつけないと・・・。

 

在庫や掃除、教育などはある意味現場でのことでもあるのですが、

 

経営・経理・求人に関しては、「何をしてるのか全く分からない」というスタッフが多い現状がある。

経営?経理?求人?自分には関係ないなー。

 

アホか!

 

利益が出なければボーナスも昇給もないんだよ!待遇改善もないんだよ!

お金に関しても正確に処理しないと給料遅れたり間違ったりするんだよ!

新卒が全く入社しなくなるといのは会社の将来が先細りすることを意味してるんだぞ!

みんながつないできた伝統が途切れるんだぞ!

 

とはいえ、「誰かがやってる」と思ってしまうんですね。

サロンワーク以外の事は。

 

逆を言えば、「誰かにやらせていない」ともいえるのだが。

 

しかし、少しでもこの裏方を理解してくれるスタッフが一人でも多くいてくれるだけで、経営陣は救われるのである。

 

「ああ、わかってくれているな」と。

 

逆に「あいつらなにしてっかわかんねーな。さぼってんだろーな」

と思っているスタッフが多い現状があるのであれば、それはそれでいい。

 

私「自分のやるべきことを、ちゃんとやってるのであればね!」

 

何が言いたいかと言うと、

やってほしいのではなくて(もちろんやってほしいこともあるよ。求人なんかはとくに)、

それぞれの役割りの重要性を理解し、尊重し合い、リスペクトしようぜってことです。

 

どれも中途半端じゃいけないわけです。

そしてどんなことも大事な事だと思って取り組もうぜ、ってことです。

 

チームで取り組む以上、誰かひとりが頑張ったって勝てないわけです。

チームでいる以上、チームを勝たせる動きをできる人にならなければいけない。

自分だけが良ければいい、他の人はどうでもいい。

まあ、そんな人もいてもいいのですが、

長い人生、「徳を積む」ことで幸せになるのはどっちだろうね。

終わり。

ドメインバックオーダー

 

あ、そうそう。

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