さわやかな朝の空気を胸いっぱいに、わが家の前の道を掃除する。
勤めの早い近所の人が向こうからやって来る。
“おはようございます” “おはようございます”。
何気なくとりかわすこの朝のあいさつは、毎日の習慣のように、何でもないことのように思えたりするのだが、
私たちは、もう少しあいさつの大切さを考えてみたい。
“ゆうべは寒かったですね”という、おたがいにいたわりあう気持ちから出たこのあいさつで、あるいは “毎度お世話になっております”というこの感謝の気持ちから出たあいさつで、
おたがいの用件に入る。
仕事がスムーズに動き出す。
だれが考え出したのでもない。
私たちの遠い祖先から伝わってきたこのあいさつというものは、
いわばおたがいの毎日の暮らしの潤滑油とでもいった尊い働きを果たしているのである。
“お寒うございます”と言ったところで暖かくなるわけではなし、というのは落語の中の話だけに したいものである。
あいさつにもいろいろとあろうが、要は、私たちはもっと、あいさつというものを大切にしたい。
明るく朗らかに、あいさつをかわしあうことを心がけたいものである。
松下幸之助 「道をひらく」抜粋
私は比較的早口で声が小さくて音がこもっているので「何言ってるかわからない」とよく言われます。
青森出身であることを言い訳にしているのですが、つい早口になります。
しかし、朝の挨拶の声はおそらく会社で一番でかい。
「あぁーーーす!(おはようござます。今日もよろしくお願いします。みんな今日も可愛いね)」
という意味がこの太く短い挨拶の中に含まれているのである。
きっとスタッフもそう思ってくれていると思う。
まあ、比較的みんなより早く出勤することが多いんですけどね。誰もいない時もある。
社長出勤できるほど社長らしいことはしてませんし、そもそも社長出勤ってどんな人の何の為の出勤方法かよくわかってないだけです。
誰か教えてください。社長出勤について詳しく。
ところであいさつって、大人になれななるほど、できなくなっていくそうです。
「ちゃんとあいさつしよう」と言ってるのは大人なのに。
みなさんの周りはどうでしょうね?
職場での元気な挨拶は日常風景でしょうか?
元気な挨拶をしたら、「なんかあったの?」「どうかしたの?」
なんて思われたりはしていませんかね?
挨拶がないがしろになっている職場ではそうなりますよね。
「あぁーーーーす!」なんてあいさつしたら、もうそれは「変人扱い」です。
挨拶と同じように、大人になったら減るものがあるそうですよ。
それは1日の「笑顔」の回数だそうです。
赤ちゃんは1日平均400回以上笑うと言われています。
大人になり35歳を超えるとその数は1日15回にまで減ってしまうそうですよ。
社会人になる前の学生時代、ほとんどの人は今よりももっと感情を爆発させ、大きな声で笑っていたはずです。
しかしながら、「職場は仲良しクラブじゃない」「仕事はつらいのが当たり前」
企業によっては、職場から笑いを奪い、従業員は使い捨ての機械のように扱われ、一人ひとりの個性や才能が全く発揮されないまま、心だけが日々消耗され続けてしまっている。
そんな現状が挨拶や笑顔が減っていった背景にあるようです。
しかし、それは全く逆で、
最近ではロンドン・ビジネススクールやMITなど世界のトップスクールで、職場の笑いについての研究が行われており、笑いによって自分の心のドアを開き、それが相手の心のドアを開かせることで、生産性や創造性を劇的に上げ、社員の離職率を下げるなど様々な効果が報告されています。
作家やセミナー講師として活躍するマイケル・ケル氏(Michael Kerr)は、社内に笑いやユーモアのセンスが増えることでストレスや衝突が減り、従業員たちがお互いを信頼し合うことで、新しいアイデアに賛同しやすくなるため、創造性やイノベーションの割り合いが高まると言います。
また、ノースウェスタン大学のカルナ・サブラマニアム氏(Karuna Subramaniam)のリサーチによれば、お笑いの動画とホラーの動画を見せて、その後にパズルと問題解決のテストを解いてもらったところ、お笑いの動画を見た後の方が「ひらめき」の度合いが多く、スコアが高かったと言います。
やはり元気な挨拶によってお互いに「笑顔」が生まれるし、職場にも笑いが増えるのでょうね。
そしてそんな職場の方が創造力やひらめきが増し、職場の雰囲気も向上し離職が減る。
いいことしかないですよね。
ましてや美容室は「笑顔」を作り出す場所ですし、そこにいるスタッフが挨拶と笑顔がへたくそだったらお客様なんて笑顔にできないですよね。
でもきっと、
だいたいの人は「自分は挨拶も笑顔もできている」と思ってるんですよ。
なぜなら、「仕事以外」ではガハハハ笑ってニッコニコなんですから。
仕事になった途端、それが消える人がいるんですよね。
きっとそれは仕事とプライベートに「太線」を引きすぎなのではないかと。
線を引きすぎるから、仕事は「楽しくない」ものになり、楽しくないから「笑えない」
になるのかもしれません。
まあ、国はそこんとこドライにやることを推奨してきてるんで、いたしかたないのかもね。
でもまあ、やっぱり仕事は楽しくなきゃね。
「あぁーーーーーす!!」って朝からやると、
「楽しいスイッチ」、ONになりますよ。やってみてください。
その後の責任は取れませんが。