※注意!完全に美容師さん向けの内容です
この時期はスタッフ達が年始に掲げた目標に対し、現時点でどれぐらい達成に向かっているか、上方修正下方修正すべきか、目標を上書きすべきかの「面談」の時期です。
掲げる目標も様々。
できる限り「数値化」してわかりやすい目標と行動計画が望ましい。誰もが判断できるから。
しかし、過去には「かっこいい、かわいいスタイルをたくさん発信する」「お客様の悩みにしっかり寄り添う」といった「定性的」で人によって評価が異なったり数値化できない目標を掲げる人もいた。
目標は自由なので決して悪くは無いのですが、「達成したかどうかがわからない」ものを目標に掲げても、自分自身で振り返りなんとなくの自己評価、そして評価する側の感想での判断になってしまう。
「結果は出てないけど、頑張ってたよね。(頑張ったよね)」みたいに。
やはり明確な「数値化」が好ましい。
そんな中、「数値化してね」と言うと、目標を「確率」で掲げる人もいる。
「再来率を90%」「新規再来率60%」「アプローチしたお客様の購入率50%」ってね。
これって・・・、意味あります?
無い!とは言いませんが、大事かといえばそうでもない。
中身が問題なので。
「再来率80%の人」と 「再来率60% の人」 さて、どっちがすごいですか?
まあ、80%がいいにきまってます。
「5人担当して4人再来した再来率80% の月間売上50000円の人」 と 「100名担当して60人再来した再来率60% の月間売上100万円の人」
どうでしょう。ずいぶん印象が変わりますよね。
仕事してる、貢献してる、優秀な人として、どちらを評価したでしょうか?
「ジブン、売上より再来率重視してるんで。」
はあ・・・、そうですか・・・。
【確率を目標にするか、行動量を目標にするか。】
前者はどうしても「天井」を決めてしまいます。
設定した確率を保つには、その確率を下げたくない心理が働き行動量が減ります。
限界を設定してしまい、それ以上の自分が想像できなくなる。
後者は「天井」を決めないから、とにかく「量」を重ねて未知の自分の可能性にワクワクして仕事をする。
そう考えると、確率の高さが「質」の高さとは限らないわけですね。
野球が好きな方ならわかりますかね、
「規定打席」に到達しないといくら打率がよくてもタイトル獲れませんよね?
規定打席到達して無いのにホームラン王や打点王取った人もいないわけです。
「代打のかなめ」で高い打率を残したとしても、タイトルは取れないのです。
「率」には「数」が伴わないと正常な判断はできないわけです。
だからこそ目標に「確率」を掲げるよりも「行動量」を掲げたほうが結果は出やすい。
しかし、「確率を重視」する美容師ほど、「確率を大事にしていない」場合があるのです。
よくわかんないですよね?コイツ何言っんの?ってなってますよね?
説明しよう。
「清潔感のある美容師と、清潔感のない美容師」
あなたならどちらを選びますか?
「お肌ツルツルの美容師と、髭ボーボーの美容師」
あなたならどちらを選びますか?
「爽やかな香りの美容師と、タバコ臭い美容師」
あなたならどちらを選びますか?
「ニコニコ笑顔で接してくれる美容師と、仏頂面で無口で事務的な美容師」
あなたならどちらを選びますか?
「お客様の声を聴く美容師と、自分の話ばかりする美容師」
あなたならどちらを選びますか?
「とにかく仕事が速い美容師と、とにかく仕事が遅い美容師」
あなたならどちらを選びますか?
これも確率です。
指名客が多いのはどちらでしょうね?
「お客様目線」になればわかりますよね。
「謎の美容師目線」になっている美容師って結構いると聞きます。
それこそ、「お客様が欲しいモノ」と「自分の売りたいモノ」がかみ合っていなかったりする。
「自分の好きなモノ」は「お客様も好きなモノ」と勘違いしている。
お客様が快適に過ごせる空間にしなければならないのに、「気分がノルから」「テンション上がるから」「自分が好きだから」という理由で、BGMをズクズンズクズン♪ダンスミュージックやヒップホップにしてたりしませんか?
俺の選曲最高だろ?センスいいだろ?ってなってる奴いませんか?大丈夫ですか?
ま、まとめますね・・・。
数値化する上での確率は重要視しなくても、お客様に選ばれるための確率は最重要視しないといけないということです。
よく考えてみてくださいね。
自分の技術に自信があるのはわかりますが、
「頭ボサボサで髭ボーボーで服だらしなくてタバコ臭くて無愛想で何か話したかと思ったら自分の話ばっかで仕事遅くて・・・」
さあ、指名してもらえる「確率」は何%でしょうね?しかもズクズンズクズン♪
いままで聞いたことあります?
「私、頭ボサボサで髭ボーボーでタバコ臭く清潔感のかけらもないゆっくり仕事する人じゃないと無理!清潔感ある爽やかな仕事早い美容師とか絶対にありえない!」
かなりレアです。10000人に1人はいるかもですが。
つまり自分自身のマーケティングをすれば、選ばれない要素をつぶしていくことが確率を上げることなのですが、どこか「美容師だからオッケー」という「美容師に与えられた特権」感覚を持ってる人が少なからずいるそうです。
そして自分自身が「イケてるほうだ」と思いこみ、確率の低さを自覚していないケースがほとんど。
そして自分が飲食店などに行くと、店員の対応や態度に苦言を呈する。ちょ、まてよ。
お客様目線に立てる、自分を俯瞰して見る、これが指名数獲得確率を上げることなのですが、もう一つ忘れてはいけないことがあります。
それは「目標額を追う」のではなく、「顧客からの信頼度を高める」ことです。
目標達成したいから「売る」「薦める」になってはいけない。
数字の為だけにうまいこと言って「売りつけ」ても、長期的な顧客との信頼関係にはつながらない。
信頼してもらったうえで「欲しい」「やってみたい」と思われる提案をし、その先に目標達成がなくてはいけない。
①確率で見る数字に囚われず、行動量を意識し
②選んでもらえる要素を増やし、確率を上げ
③顧客からの信頼を勝ち取る
意識してる人が少なければ少ないほど、
意識する人が勝つ「確率」が増えますよね。
これって、仕事以外にも当てはまりませんかね?