人間なんて、そんなもんよ。 | 小さな美容室のオーナーの野望と葛藤と憂鬱

まず目隠しをしてもらいます。

甲「今から２種類の唐揚げを食べてもらいます。どちらも海老の唐揚げです。」

といって、順番に２種類の唐揚げを口に運ぶ。

甲「さあ、最初のAと後のB、どちらが美味しいですか？」

すると
乙「うーーん、Bの方が味が濃くて香ばしくておいしい！」

甲「ですよね！Aは【川海老の唐揚げ】です。そしてその美味しかったBはやがて来るであろう世界の食糧危機を救うと言われている【陸海老・リクエビ】というものです。栄養価が高く環境への負荷も少ないことから、国連食糧農業機関（FAO）も推奨しています。
では目隠しを取ってみてください！こちらが【リクエビ】です！

乙「うわー、もっと食べていいですか！」

さて、お気づきでしょうか？
このやり取りの中の【リクエビ】を皆さんご存じですか？

調べてみてください。
検索で「リクエビ」を入力すると、「リクナビ」が出てきます。

そう、【リクエビ】なんて存在しません。

川海老に対して陸海老と表現しましたが、この陸海老、簡単に言うと

「コオロギ」です。

先程のやり取りの【リクエビ】を【コオロギ】に変えてみましょう。

甲「今から２種類の唐揚げを食べてもらいます。どちらも海老の唐揚げです。さあ、最初のAと後のB、どちらが美味しいですか？」

乙「うーーん、Bの方が味が濃くて香ばしくておいしい！」

甲「ですよね！Aは【カワエビの唐揚げ】です。そしてその美味しかったBはやがて来るであろう世界の食糧危機を救うと言われている【コオロギ】というものです。栄養価が高く環境への負荷も少ないことから、国連食糧農業機関（FAO）も推奨しています。
では目隠しを取ってみてください！こちらが【コオロギ】です！

乙「うわー、もっと食べていいですか！」

食べるー？もっといくーーー？
いかないよねー？コオロギだぉーーー。

でもきっと、初めから「海老であること」を言われて、実際それっぽい名前に変えられると、食べちゃうと思うんですよね。

でもって実際美味かったらだれも怒らない。むしろ美味しいものを教えてもらって感謝される。

でも初めから目隠しされてコオロギ食わせるって、たちの悪い罰ゲームです。

結果美味しいのに。

つまり見た目は海老だって虫っぽいですし、虫だって海老っぽい。

それだけ人間には「思いこみ」「先入観」が強く働いて、様々な事実や現実を一旦落ち行いて考えようとせず、「凝り固まった知識や経験」で「今」を見てしまう。

世の中の成功者も、「きっと計画し、計算し、そして成功してるんだ」と思ってしまう。いやいや、大半が「運」じゃないですか？実際は。他の人よりも少し行動量が多かったから、タイミングや、周りからの協力が得られて今がある。それだけだと思いますけどね。

「パーマかけましょう」といわれると「グリグリクルクル」を真っ先に想像したりする人も多いし、ストレートだってパーマなわけで。

パーマが「手法」ではなく「スタイル」だと思ってる人も実際多いはず。

自分はショートは似合わない、前髪は似合わない・・・。男の美容師は嫌い・・・。