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30年目を迎える美容師の過去、現在、そして未来㉞

とある男性美容師の過去・現在・そして未来

あまりの激務、重い責任、休めない毎日・・・

 

あんなに激動の毎日を過ごしてきたのに、不思議なもので、

今思うとあまり鮮明に思い出せない。

 

毎日が戦いで、その戦いこそが日常になっていった。

 

たくさんのスタッフが入れ替わっていったが、申し訳ないがあまり覚えていない。

 

つくづく、薄情な人間である。

 

売上に追われる毎日の中でも、コンテストへの情熱はまだ消えてはいなかった。

 

いくつかの大会で入賞するようになり、クリエイティブな撮影にも挑戦するようになった。

 

もともと創作は好きだったし、

 

忙しい毎日を忘れられる瞬間でもあった。

 

投稿作品が入賞し、エリアでの予選への出場権を手にすることができた。

 

そのコンテストは世界の大手美容メーカーでもあるロレアルが毎年主催している大会

 

「ロレアル カラートロフィー」

スタイル&カラートロフィ ロレアルプロフェッショナルによるコンペティション
スタイル&カラートロフィ コンペティションをご覧ください。この権威あるコンペティションは、ヘアスタイリストの創造性と才能あるプロフェッショナルへのインスピレーションを魅せてくれます。

そのエリアファイナルで勝ち残り、2000人の中の20人に選ばれ、ジャパンファイナルに出場することになった。

 

お台場の大きな会場で大勢の前でのパフォーマンスは、実に気持ちが良い。

 

まあ、そんなことは、どうでも良い。

 

とにかく、美容師は売上だけでなく「クリエイティブ脳」が不可欠である。

 

これは単純に作品に対するものではなく、

 

仕事の内容、毎日の生活習慣、そしてお客様の人生に対してである。

 

私がこのようなコンテストで感じたのは、素敵な経験は行動する勇気と継続力の先にあるということだ。

 

コンテストだけではなく、サロンワークもいかにクリエイティブな発想ができるか、自分の仕事を楽しくできるか。

 

そして諦めずに続けられるか。

 

ただ作業するロボットのようでは、明るい未来を手にすることはできない。

ただ環境のせいにするようでは、幸運を引き寄せることはできないということだ。

 

休めないという環境は、逆に少ない時間でも行動さえ起こしてしまえば、

そして継続さえすれば快方へ向かう、

そのような思考にはなったのではあるが、

 

やはり休めないのはきつい、

 

休めるからこそ、

 

サロンワークもクリエイションも全力を出せるのだ。

 

どんなに休まず働いても、お客様へのパフォーマンスが下がるようでは意味がない。

 

今思えば、

 

休まず働いて疲弊しながらサロンワークをしていた自分もいたかもしれないし、そうなってる他店の店長もいた。

 

休みすぎてもダメだけど、休まなすぎるのも結果としてクオリティは下がり短命に終わるのかも。

 

辛いと思いながらやる仕事を見て、

 

スタッフはついていこうとは思わないし、店長みたいになりたいなんて思わない。

 

辛いと思いながらする毎日の仕事で、

 

お客様を幸せにすることはできないのだ。

そして、

時間というものの大切さを改めて実感した。

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