アンソルはここ数年、正社員スタイリストの中途採用をしておりません。
ですので大手美容求人媒体・求人サイトでアンソルを検索することは不可能です。
中途で入社できるとしたら、紹介か直接の問い合わせのみとなります。アシスタント限定ですが。
必然的に自社生え抜きのスタイリストのみの構成となるので、求人費の対象は新卒獲得となるわけです。
創業以来、中途を全く採用していないわけではございません。
求人するお金がないわけではありません。
出店するとなると求人は必須です。
今後、中途スタイリストの求人をすることもあるでしょう。
しかし、この業界にいればいるほど、なんとも悔しい気持ちになります。
それは、「いつまでたっても美容室は食いものにされる対象」ということです。
そして、やはり資金力こそ正義ということです。
日本は、海外なら裏社会や詐欺師がやるような人材派遣をする会社が一流企業として堂々と君臨している国です。
正社員ではなくて派遣社員を送り込み、その人の給与から辞めるまでずっと毎月ピンハネして多額の利益を獲得したり、毎月高額の掲載費を徴収したり、成約すると成果報酬で高額の紹介料を徴収するわけです。
紹介料ならまだしも、毎月ピンハネって、ちょっとね・・・。
しかし日本人は何とも思わないわけですよね。
それの何が悪いの、普通でしょ?ってかんじで。
結局企業は簡単に社員を解雇することはできないように法律でガチガチに縛られ続けているから、雇用するのも怖いわけです。
何かあれば企業側の方が弱い立場に立たされることもあるし、経営者だって正直「割を食ってる」部分も結構あるのですよ。
そうすると正社員を雇わず派遣社員で賄おうとするし、人材派遣の会社は正社員ではなく派遣社員が多くなれば多くなるほど儲かるわけですよね。
転職繰り返す人が多くなれば多くなるほど、儲かるわけですよ。
新しいコンピュータウイルスが出現すると、新しいセキュリティーソフトが売れるように。
でもってそこの人材派遣の会社の社員は、そこそこ良い年収なわけですよね。
すごいシステムになってるなと。
本来支払われるべき給料の一部が、かすめとられているわけですよ。
手数料ビジネス万歳。
この表でわかりますよね。日本の異常さが。過去のデータですが。
人口がアメリカの3分の1程度の日本において、人材派遣会社の数の多さ!
美容業界もご存じのとおり入れ替わりの激しい業界です。
以前よりも、業務委託・面貸し・シェアサロンなど様々な業態も増えました。
で、何がそんなに悔しいのかって?
それは経営者にならないとなかなか気づけない事なのですが、
自社で新卒から育ててデビューさせて実力をつけてもらうまでには時間とコストがかかっているわけです。
本人の努力はもちろんですが、先輩もそこに自分の時間を使って教えていたりするわけです。
そんな人財がですよ、
辞めて他のサロンとかに行ったりするわけですよ。
業務委託サロン行ったり、シェアサロン行くわけですよ。
そんな私も、もともとお世話になったサロンがあったわけで・・・。
まあ、辞めさせない努力しろって言われればそれまでですが。
自社の技術が、他で役に立っている。うんうん、社会貢献。
そんな仏のような心は、まだ持ち合わせていないようで。
仏になりたいかた、どうぞ↓
もちろん求人サイトはそこから高額な掲載費をいただいたり、紹介料いただいたりするわけです。
本来ならね、そこは時間とコストをかけて育ててくれた前のサロンにも報酬を何パーセントが払ってあげてもいいのではないか!
そうすれば少しは育てたかいがあったな、これからもたくさん教育していい美容師を育てよう、という気持ちでいられるのでは?
ただ単純に、育てるだけ育てて、最終的に求人会社が潤ったり、育成に時間をかけずに資金力で引っ張られるのが、なんか悔しいってだけなんですけどね・・・。
あらゆる方面から食いものに・・・。そうなってたまるもんですか!
だから私が美容専門の求人会社を設立して、もとの在籍サロン様にもしっかり利益を分配できるようなシステムを作ろうと思うのであります。
でも、「うちのスタッフ、いい腕してまっせ!活きのいい奴もいまっせ!」とか言って他のサロンに放出しようとするサロンオーナーも出てくるな・・・。
それはそれでなんか、非人道的行為な気もする・・・。
まるで美容師のメルカリではないか!
でもさすがにそれはないか・・・。
だって普通は育てたら自社で活躍して、自社でしっかり売上あげて高い給料を獲ってほしいと思うのが当たり前ですからね。
やはり弱肉強食、ライバルに勝って生き残ることを考えることが先なのかな・・・。
うーーん、
みんながwin-winになるような業界にするのは難しいですねー。