さて、美容業界は来年の新卒獲得に向けた求人活動が活発なり始める時期になりました。
大きい会場での大規模な就職ガイダンスが開催され、多くの求職者が来場します。
今も昔も毎回フォーカスされるのが「初任給」。
やはりこの初任給を高く設定することは新卒獲得に大きなアドバンテージになるのは言うまでもない。
美容学校の先生も生徒も、この初任給が高ければ、良い会社と思うであろうことは言うまでもない。
私も学生だったらそう思うだろうし、実際それができるんだからいい会社であることは言うまでもない。
「吉田さんって、‘言うまでもない’使うの好きですよね」とよく言われるのは言うまでもない。
私はこの初任給の在り方を、そんなに重要視していない。
むしろ求人力が増すから、という理由だけで初任給を設定するほうが後々リスクが大きくなるのではないかと思う。
「初任給をなぜ高く設定できているのか」を、社員全員がこたえられるならば問題ないと思うが。
実際にN‘SOLの初任給はお世辞にも高いとは言えない。
でもここ3年間の新卒の離職はない。
私が新卒のころ、初任給は手取りだと10万ちょっとだったと思う。
今じゃ約2倍近く上がっている。
しかも私たちの頃は1年美容学校に行き、1年インターンで美容室での実務経験が必要でした。
今は美容学校に2年通ってそのまま美容免許が取れてしまう。
2年間みっちり学んできたわけだから、我々の頃よりも早くスタイリストになれなければつじつまが合わない。
営業後や休日にモデルハントなどしなくてもSNSでモデルを集められる。
YOUTUBEなどでたくさんの美容師が技術を公開している。
など、どう考えても環境は向上しているんだから、入社後1年でデビューできるのでは?
と思うし、実際そういう会社もあるだろう。
朝早く来て練習、営業後練習、一生懸命で素晴らしい。
その間、サロンは場所を無償で提供し、光熱費や水道費を無償で提供し、先輩たちは損得勘定無しで後輩の為に時間を使って指導してくれている。
これだけで最高の福利厚生だと思いますけどね。
美容師にとってこれ以上に何を求めるんでしょう。
中には朝と夜の自主練も時間外労働だのなんだの言う人もいるって聞いたことがあるが、
自己研鑽を仕事中に好きなだけやらせられる会社ってどれぐらいあるんだか。
そんなの相当暇な会社じゃなきゃ毎日はでき・・・、
危ない・・・。グッチ吉田が顔を出し始めた。
時を戻そう。
何が言いたいかと言うと、
美容師として生きていくなら、獲得の喜びを多く感じられる方が大事ってことです。
長い美容師人生、初任給で他の会社よりもいい給料もらってたことなんて、速攻で忘れます。
長い美容師人生、アシスタント時代に練習用ウィッグをたくさん支給されてたありがたみなんて、速攻で忘れます。
会社は多くの学生さんに選んでほしいから、企業努力でいろんな福利厚生の充実や好条件での待遇を提示します。
喜びは、一瞬なのです。
なぜ好待遇を実現できているか。
それは現場のスタッフと、そのスタッフを支持してくれるお客様のおかげなのです。
本来現場のスタッフはもっとお給料もらえるはずです。
彼らの売上は、多くの売上を持ってないアシスタントのお給料を賄うためにも使われます。
そして売上を持っていない経営幹部の人数が多ければ多ほど、多くの売上が必要になるのです。
その為に幹部は運営やシステムを向上させ、労働環境を整えるために時間を費やし、現場スタッフは多くのお客様の支持を得るため日々努力しています。
だからアシスタントは自分の時間を使って練習を見てくれるスタイリストの為にも、1日も早くデビューして売上に貢献しなければならないのです。
要は、後輩たちを育ててくれた、会社に貢献し続けてくれているスタッフ達にできるだけ給料をあげたいのです。
それができて、「お給料が高い会社」になります。
それを知らないでいると、当たりまえにもらってる給料や好待遇に対し、感謝どころか何とも思わなくなります。
そして、もっともっといい条件や良い給料になびいてばかりいる自分になってしまう。
自分の力で得たものでないものには「獲得の喜び」も「所有の喜び」も無いのです。
そして辞めていったスタッフは、
前の会社は給料良かった、前の会社は○○してくれた、前の会社は・・・。
辞めてからしか気づけない。
満たされてても結局不満はいくらでも出るものです。
当たりまえに支給されるウィッグと、自分で買ったウィッグ、どっちを大切に扱いますか?
※ちなみにN’SOLは売上以外の取り組み評価による社内仮想通貨でウィッグや道具が交換できます!
辞めたくなったら読もう!「7つの習慣」
漫画だから読みやすい。おすすめです。
リンク貼っておきますね。
何もできなかった自分が技術を覚え、社会性が育ち、たくさんのお客様が指名してくれるようになり、後輩に対して責任を持ち指導できるようになり、会社にとってお客様にとって替えのきかない存在になる。
獲得と所有の喜びは忘れると言いますが、
成長したことを評価されて得られる「獲得の喜び」や、そこに行くまでに支えてくれた先輩に対する感謝は、そう簡単には忘れないものです。
そういう環境にいられることで「所有の喜び」も感じるかもしれませんね。
まだなにもできない自分なのに、高い給料や好待遇で会社を選べるような状況が当たり前になっているのは、迎える我々にこそ問題があると思う。
しかしこういうことを学生さんに伝えるのは難しい。
だって「モード」が切り替わってないし、現時点で切り替わってる学生さんは少ないだろうから。
美容業界の地位の向上させる方法があります。
それは、「美容学校の2年間でスタイリストにして卒業させる」です。
即戦力なので、高い初任給を設定できます。
そんな簡単にできることではないのですが、これができる学校が存在したら、たくさん募集来ると思います。
美容学校創ろうかな・・・。
すいません、ハードル高すぎる要求でしたね。先生方、ごめんなさい。
N’SOLを学生にごり押ししてくれとは言いません!
なので現時点で美容学校の先生たちにお願いしたいことは2つ。
①このブログ記事を生徒さんに紹介して欲しい。
②N’SOLが訪問しても冷たくしないで欲しい。
これならできそうですよね♡よろしく♡
コメント